8月31日、今年最後の四大大会「全米オープン」が始まりました。
錦織選手の活躍に期待高まるところですが、なんと、信じられないことに初戦敗退の結果に終わってしまいました…
本当にこのような結果になるとは思っていなかったので、茫然しています…
いったいどうして負けてしまったのでしょうか?
敗因を考察していきたいと思います。
フルセットの末、敗退…
1回戦は、錦織圭vsブノワ・ペールでした。
ペールは世界ランク41位で、強烈な両手バックハンドが武器です。
試合は、最初のセットをペールが取り、嫌な展開に。
2セット、3セットは錦織が取り、流れは取り戻したかに見えました…が、…
4セット目はお互いキープ合戦が続き、タイブレークへ…
ここで錦織は有利な展開を見せていたのですが、ペールに追いつかれ、そのまま取られてしまいます。
そして、最後の第5セットは、途中で1度ブレークされ、そのまま錦織はブレークバックできないまま負けてしまいました。
敗因は3つ
1.刺さるような鋭いバックハンド
ペールの特徴は、強烈な両手バックハンドにあります。
多くの選手はフォアハンドのほうが強いですが、ペールはバックハンドです。
伸ばしきった腕のバックハンドのテイクバックから一直線にボールを叩き切ります。
その低い弾道とスピードの速さから、錦織は得意のラリー戦に持ち込む前にやられてしまいました。
2.数えきれないほどのドロップショット
ペールは普通では考えられない場面でドロップショットを打ちます。
例えば、タイブレークで追い込まれている時や、頻繁な感覚でドロップを打つのです。
これは「また打つの?」と目を見開くほどでした。
錦織はこうした意外性のある技に翻弄され、全く予測不能な試合展開に調子が狂っていたようです。
3.気性の荒さと雑な性格
ペールは感情を声でも行動でも表す選手です。
決めるべきグランドスマッシュを決められなくて、ラケットを足で折るそぶりを見せたり、追い込まれている時に錦織のセカンドサーブをバックハンドでリターンエースし、雄叫びをあげたりします。
また、試合の最初のほうでペールがサーブを打つ時、ラケットが手から滑ってコートに叩きつけられ、ラケット損傷。それなのに、そのままそのラケットで試合続行。
予備のラケットを用意してきていないというプロらしくない雑な一面も見られました。(この後新しいラケットは用意された)
ペールのこのような性格は、守りや遠慮といったこととは無縁です。
試合が進むにつれて、ペールの思い切ったショットやサービスエースが増えていき、逆に錦織は調子が掴めないままギリギリの戦いをすることに…
去年は準優勝、今年は初戦敗退
フェデラーやナダルでも1、2回戦で敗退することはありますし、四大大会の初戦は緊張するといいます。
そうした中で相手がかなり思い切って勝負を仕掛けてきていたので、錦織圭はそれに対応できなかったのです。
それにしても、こんなところで負けてしまうなんて残念ですし、本人はものすごく残念がっていることでしょう。
これをバネに、さらなる進化を遂げてほしいと期待しています。