2015年3月19日、「BNPパリバオープン2015」の第4回戦、錦織圭vsフェリシアーノ・ロペス(世界ランク12位)の試合が行われました。
しかし、残念ながら結果は錦織圭のストレート負け。
(4-6、6-7でした)
なかなか活路を見いだせませんでした。
ここでは、その敗因について考えていきたいと思います。
打っても打っても返ってくるロペスのプレースタイル
錦織の調子がいい時はラリー戦となった時にコートを支配します。
相手を左右に揺さぶり、オープンスペースにライジング気味(早いタイミング)でボールを叩き込みます。
非常にスピーディなのです。
しかし、今回の相手はそうなりませんでした。
ロペスのプレースタイルは、
- バックハンドが95%スライス
- フォアハンドは山なりのループボール
でした。
錦織にとっては、ボールが返ってくるまでに時間のかかるショットだったのです。
そうなると、錦織がボールを打つ時には相手はベストポジションに戻りきっています。
ロペスの体勢を崩すことは容易なことではありませんでした。
ロペスは強烈なサーブを持っていた
ロペスの武器はサーブです。
最初からサービスエースを量産していました。
ラブゲームでキープされることも多く、錦織はブレークすることが出来ず活路を見いだせませんでした。
ネットプレーが強力であった
ロペスはネットプレーが非常に得意です。
ダブルスの試合にもよく出ているので、ボレーで的確にボールをコントロールすることが出来るのです。
錦織は何度も正確なボレーに苦しめられました。
後半、錦織はネットプレーを増やすも流れを変えることは出来なかった
錦織は第2セットから戦い方を工夫してきました。
最初のポイントから積極的にネットに出て、早い段階でポイントを奪おうと戦法を変えたのです。
これは今まで通りラリー戦に持ち込んでも、有利に進めることが出来ないと感じたからでしょう。
これはとても良い戦略だと思いました。
変化を付けることで相手にプレッシャーをかけることが出来るからです。
しかし、うまくいくばかりではなくパッシングショットで反撃も受けていました。
相手は第1セットを取っている余裕もあったのか、うまく対応してきていました。
錦織はドロップショットを1度しか使わなかった
錦織選手が絶好調の時は、多彩なショットが見れます。
しかし今日の試合ではドロップショットが1度しかありませんでした。
これはラリーで相手を後ろのほうに追いやられなかったことや、ロペスがもともとネットプレーに長けていたことが理由かと思います。
が、それにしても相手を心理的に揺さぶる場面が少なかったなと感じました。
ロペスはとにかくラリーをつなげてくる選手だったので、非常に根気のいる勝負でした。
錦織選手のほうから攻め崩さなければ、永遠にラリーが続くような気さえしました。
こうした精神的なことも大いに関係していたと思います。
次回の大会に期待しましょう!