最近、自動車のガソリン価格が下がっていて、家計としても助かっています。
しかし、今まではどんどん原油価格が上がってきていたのに、どうしてしまったのでしょうか?
その理由はアメリカのシェールオイルにあるようです。
そこで、ここでは原油価格とシェールオイル、日本経済への関係について書いていきたいと思います。
アメリカではシェールオイルが普及してきた
実はシェールオイルは最近見つかったものではありません。
17世紀からその存在は知られていました。
しかし、技術的に採掘が難しく、手に入れたくても手に入れられない状態が続いていたのでした。
ですが、技術が発達したことにより、ついにはシェールオイルを採掘できるようになりました。
方法としては、
水や薬品などを使用した水圧で地層に亀裂(フラクチャー)を作り出し、そういった隙間を利用して、より効率的に原油を得るやり方
です。
「フラクチャリング法」などと呼ばれています。
そうして今、アメリカではエネルギーを原油の輸入に頼るだけではなく、自国でエネルギーをまかなえるような活動をしているのです。
国内経済を原油の輸出に頼っている国は大ピンチ
原産国にとって、大量のエネルギー資源を買い取ってくれるアメリカは良いお客さんです。
しかし、原産国はアメリカに十分な輸出が出来なくなっているので、その分を他の国に買わせようとしています。
(他国に積極的に買わせるために、原油を安くするなどの対策をしています)
そうした理由があって、現在原油が安くなっているのです。
日本への影響はどのようなものか?
一番分かりやすい例は、最初に言った“自動車のガソリンが安くなる”ということです。
家計は助かります。
また、現在の日本は円安で、輸入するものが高くなりがちで家計を圧迫していますが、原油価格が下がる分だけそうした輸入品が安くなる可能生があります。
なぜなら輸入品の運搬にかかるガソリン代が安くなるのですから。
しかし、世界的に見ると、そう喜んでもいられません。
原油の原産国の1つ「ロシア」は輸出額の3/4を原油や天然ガスなどのエネルギー資源に頼っています。
原油安でロシアがこのまま大打撃を受け続けると金融危機になりかねません。
そうすればその悪影響が他の国に飛び火し、ロシアと政治的関わりを持つ日本も何かしらの形で影響を受けます。
良い面も悪い面も同時にやってくるのが、経済の影響なのです。