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慢性硬膜下血腫の原因や症状、予防法・早期発見法について。

健康

脳に関わる病気はとても怖いものです。

特にお年寄りになると発症率も高くなり、命に関わることも多くなります。

今回はそんな脳の病気の中でも「慢性硬膜下血腫」について、書いていきたいと思います。

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慢性硬膜下血腫とは?

簡単に言うと、脳の一部分で血液が漏れ出し、それが溜まって膨れ上がって血腫となり、脳を圧迫してしまうものです。

脳を圧迫すれば様々なダメージが加わり、日常生活にかなりの悪影響を引き起こします。

また、症状が進行すれば命に関わってきます。

原理

慢性硬膜下血腫の図

原理としては、慢性硬膜下血腫という名の通り、硬膜の下に血腫が出来ることです。

順序は、

  1. なんらかの原因でくも膜が破れる
  2. くも膜と硬膜の間に脳脊髄液が入り、溜まって膨れる(袋状になる)
  3. その袋状になったところには、もろい血管が出来る
  4. もろい血管からは血液が漏れ出し、その血液が溜まっていく(血腫ができる)
  5. 血腫が大きくなると脳を圧迫し、ダメージを与える

です。

発症したらどんな症状が起きるのか?

朝起きた時に頭痛がある

通常、人は起きている時(立っている時)、足に血液が行くので足がむくみます。

逆に寝ている時(横になっている時)は、脳に血液が溜まりやすいです。

もし、慢性硬膜下血腫を引き起こしていると、朝起きた時に頭痛を感じやすくなるのです。

認知症のように、今自分が何をしているかが分からなくなる

昼夜の判断が出来なくなっていたり、いつもしていることが出来ずに手が止まってしまうことがあります。

ただ、これはすべての慢性硬膜下血腫に見られるものではありません。

というのも、血腫が脳の前方に出来るか、はたまた脳の横の方に出来るかで症状が違ってきます。

  • 脳の前方が圧迫されれば、精神症状
  • 脳の横が圧迫されれば、マヒ症状

など、非常に判断が難しいのです。

ただ、認知症は徐々に進むものであって、数か月単位で急に進むものではありません。

突然おかしくなってしまった場合は、慢性硬膜下血腫を考えてみてください。

(時に、医者が認知症と間違えて施設に入れてしまうようなこともあるようです)

体のマヒ・運動障害が出る

脳の片側に慢性硬膜下血腫が出来ると、片腕が上がらなかったり、うまく動かせないことがあります。

さらには、まっすぐ歩いているつもりでも、片方に曲がっていってしまったり。

こうした手掛かりは、脳の異常を疑うチャンスなので、見逃さないことが重要です。

物覚えが悪くなる

もし、脳の左側に血腫が出来ると、物覚えが悪くなることがあります。

なぜかというと、左脳には言語中枢があるからです。

逆に右脳のほうに血腫が出来ると、空間を認識することが難しくなります。

歩いていて何かにぶつかってしまうということが起きます。

症状がひどくなると…

  • 意識障害
  • 寝たきり

など、また、命の危険もあります。

とても恐ろしい病気です。

慢性硬膜下血腫の原因を知る

頭を強く打つ

なんらかの理由で頭に衝撃が加わると、その拍子にくも膜が破れてしまい、慢性硬膜下血腫を引き起こす場合があります。

ただし、この病気は発症しても徐々に血液が脳に漏れ出すということから、すぐには「慢性硬膜下血腫」と判断することが難しいのです。

時に、2週間から3ヶ月かかることもあります。

症状がある程度進行しないと、医者にかかっても分からないことがあるということです。

60歳以降は脳に隙間が出来るため、要注意!脳の委縮が原因に!

若い頃であれば、脳、くも膜の間に隙間がないのでいいのですが、60歳以降にもなると脳が委縮してしまいます。

すると、脳、くも膜との間に隙間が出来ます。

そうなると、ちょっと振り向いたり、頭を前にコックンと振っただけで脳がカランコロンと動き、くも膜を傷付けてしまいます。

そのため、60歳以降は慢性硬膜下血腫を引き起こしやすいのです。

早期発見法について

バレーアームサイン

早期発見法は5秒で出来るので、とても簡単です。

この原理は、左右のどちらかにマヒ・運動障害が出るかどうかを確かめる方法をとっています。

方法は、

  1. 両手を肩の高さで前方にまっすぐ、手のひらを真上にして出す
  2. 次に目をつむる
  3. この状態を維持しながら、そのまま5秒数える

5秒経っても、この状態を維持出来ていれば正常です。

しかし、

  • 片方の腕が下がっている
  • 片方の手のひらが真上を向いていない

というようなことが起きれば、脳の異常を疑ったほうが良いでしょう。

脳ドックなどでMRI検査をする

もし脳の異常を確認したい場合は、脳ドックなどで受けることが出きる「MRI検査」をしてみましょう。

現在は、画像診断の精度が上がっているので、早期発見が出来ます。

その際、注意しなければならないことは、自分の歯がインプラントかどうかということ。

もし、インプラントのように金属があると、画像にノイズが入ってしまい、うまく診断が出来ないことがあります。

一度頭を打ったりしたら、二度病院に行く!

通常は頭を打ったら、すぐに病院に行って検査をすると思います。

しかし、慢性硬膜下血腫の多くは、1~3ヶ月位の間で症状が進行します。

そのため、1度検査に行って異常がなかったからといって、安心してはいけません。

最初の検査から3ヶ月くらい経った頃にもう一度検査をすることが必要です。

※ただし、6ヶ月や1年経ってから症状が出ることはまずありません。もし、一度検査をしていてそれから6ヶ月以上経っているのなら、もう心配する必要はないでしょう。

脳の委縮を加速させない!予防法とは?

飲酒をしない

アルコールを摂取すると、脳の委縮を加速させます。

例えば、1日にワイン1本や、日本酒の4合ビン1本には、100gのアルコールが含まれています。

これを毎日飲んでいると、

  • 男性なら14年
  • 女性なら7年

で脳に症状が出てきます。

若い頃にたくさんお酒を飲んできた人は、大人になってから控えなければなりません。

また、慢性硬膜下血腫になる人の85%は酒飲みの男性です。

注意しましょう。

魚を食べる

お酒を飲み過ぎて脳が委縮する時というのは、

ビタミンB12

葉酸

の欠乏が原因です。

そのため、この2つがよく含まれている魚介類を積極的に取ることが重要です。

 

慢性硬膜下血腫は誰にでも起こる可能性のある、とても怖い病気です。

日頃から注意しましょう。